強皮症(全身性強皮症)
強皮症(全身性強皮症)とは
強皮症(Systemic Sclerosis:全身性強皮症)は、皮膚や内臓の血管・結合組織が硬くなる自己免疫疾患の一つです。免疫異常により線維芽細胞が過剰に働き、コラーゲンが過剰に沈着することで、皮膚が厚く硬くなるほか、肺・腎臓・心臓・消化管などの臓器にも影響を及ぼすことがあります。
膠原病の中でも比較的まれな疾患ですが、早期診断・早期治療によって進行を抑えることが可能になっています。
強皮症の初期症状
初期症状として多くの人に現れるのが「レイノー現象」です。寒さやストレスで手足の血流が悪くなり、指先が白→紫→赤と変化します。
また、指先の腫れ・つっぱり感・むくみが起こり、次第に皮膚が硬くなるのが特徴です。顔では口の周りがこわばり、表情が乏しくなることもあります。
皮膚症状以外にも、息切れ・胸の圧迫感・胃もたれ・飲み込みづらさ・手指の潰瘍など、全身性の症状を伴うことがあります。
強皮症治療を検索する人が増えている理由
インターネット上で「手が冷たい」「指先が白くなる」などの症状を検索する人が増え、レイノー現象から強皮症を知るケースが多くなっています。
また、診断技術や治療法の進歩により「早期発見で症状を抑えられる」ことが知られるようになり、専門医への受診やケアを求める人が増えています。
特に、女性を中心に皮膚のつっぱりや顔の硬化など美容面の不安から情報を求めるケースも見られます。
レイノー現象自体は強皮症以外でもみられますが、指の腫れや皮膚の硬さ、息切れなど他の症状を伴う場合は、一度膠原病専門の医療機関で相談することが大切です。
強皮症 男性の場合
強皮症は女性に多い病気ですが、男性が発症する場合もあります。男性の症例では、皮膚症状よりも内臓の障害(肺や心臓など)が強く出やすい傾向があるといわれています。
仕事やストレスの影響で冷えや疲労を見過ごしがちなため、「指先の冷たさやしびれ」を感じたら早めに相談することが大切です。
強皮症 女性の場合
女性患者が約8割を占め、特に30〜50代に多く見られます。女性ホルモンや自律神経の影響が関与していると考えられており、冷え性や手指の血流障害がきっかけとなることがあります。
美容上の変化(皮膚の硬化や顔のつっぱり)に悩む方も多く、精神的なストレスの軽減もケアの一環です。
強皮症の原因
強皮症の原因は完全には解明されていませんが、以下のような要因が関係すると考えられています:
- 免疫の異常(自己免疫反応による線維化)
- 遺伝的要因・環境因子(シリカ粉塵・有機溶剤など)
- ホルモンバランスの変化(特に女性)
- ストレス・寒冷刺激・感染などの誘因
これらの要素が重なり、線維増殖や血管障害を引き起こすと考えられています。
よくある質問
- 強皮症は難病ですか?
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全身性強皮症は、厚生労働省の「指定難病(51:全身性強皮症)」に含まれています。重症度や臓器障害の程度に応じて、医療費助成を受けられる場合があります。
- 強皮症は治りますか?
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根本的に完治させる治療法はまだ確立されていませんが、免疫抑制薬や血流改善薬、リハビリ、生活指導などで症状を軽減し、進行を抑えることが可能です。
- 強皮症の初期サインは?
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初期には、手足の冷え・レイノー現象・むくみ・皮膚のつっぱり感などが見られます。早期の段階で気づき、医療機関で抗体検査などを受けることが重要です。
- 生活の中で気をつけることは?
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- 冷えを防ぐ(防寒・温活)
- 禁煙・適度な運動・バランスの取れた食事
- ストレスを溜めない・無理をしない
- 皮膚の保湿・関節のストレッチ
生活環境を整えることで、進行リスクを抑え、症状の安定化につながります。
まとめ
強皮症は「皮膚が硬くなる病気」と思われがちですが、全身の血管や臓器にも影響を与える可能性のある自己免疫疾患です。
適切な診断・治療・生活ケアの組み合わせがとても重要です。まずは病院での受診が大切です。
当院「リブウェル」では、血流や自律神経のバランスを整え、冷え・こわばり・痛みなどに対して体質に合わせた鍼灸・手技療法を行っています。
「指先が冷たい」「皮膚が硬い気がする」といった小さな変化も、早期発見のサインです。どうぞお気軽にご相談ください。
