膠原病(こうげんびょう)
膠原病とは
膠原病(こうげんびょう)とは、体の中の「膠原(コラーゲン)」や結合組織、血管などに炎症が起こる自己免疫性疾患の総称です。免疫の異常により、本来は外敵から身を守る免疫が、自分自身の組織を攻撃してしまうことで、全身に多様な症状を引き起こします。
「膠原病」という名前は一つの病名ではなく、全身性エリテマトーデス(SLE)、強皮症、多発性筋炎・皮膚筋炎、シェーグレン症候群、混合性結合組織病(MCTD)、ベーチェット病など、複数の疾患を含む「グループ名」です。
膠原病の主な症状
膠原病の特徴は「全身のさまざまな部位に炎症が起こる」ことです。関節・皮膚・血管・内臓など、どこにでも症状が現れる可能性があります。
- 関節の痛み・腫れ・こわばり
- 皮膚の紅斑・発疹・硬化
- 手足の冷えや色の変化(レイノー現象)
- 発熱・倦怠感・食欲低下・体重減少
- 内臓(肺・腎臓・心臓・消化管など)の障害
症状の現れ方には個人差があり、病気の種類によっても異なります。
膠原病が注目される理由
膠原病は一見「珍しい病気」と思われがちですが、発症数は年々増加傾向にあります。ストレス社会、感染症、ホルモンバランスの変化など、現代的な要因も関与していると考えられています。
また、SNSや医療情報サイトの普及により、症状を自己チェックする人が増え、「関節痛 原因」「皮膚が硬い」「体がだるい」などの検索から膠原病に行き着くケースが増えています。
早期発見と継続的なケアで、生活の質(QOL)を高めることができることも広く知られるようになり、関心が高まっています。
膠原病 男性の場合
膠原病は圧倒的に女性に多いものの、男性にも発症します。特に、ストレス・過労・喫煙などが免疫バランスを崩すきっかけになる場合があります。
男性は仕事中心の生活で症状を我慢してしまうことが多く、発見が遅れる傾向があります。手指の冷え・関節痛・倦怠感などが続く場合は、早めの受診が重要です。
膠原病 女性の場合
膠原病の患者の約8割が女性です。女性ホルモン(エストロゲン)や自律神経の影響、妊娠・出産・更年期など、体内環境の変化が発症や悪化の引き金になると考えられています。
「冷え」「むくみ」「皮膚の乾燥」「関節のこわばり」などの症状が慢性的に続く場合、自己免疫の異常が背景にあることもあります。
膠原病の原因
膠原病の原因は完全には解明されていませんが、複数の要因が関係していると考えられています。
- 免疫異常(自己免疫反応の暴走)
- 遺伝的素因(家族内発症例)
- ホルモンの変動(特に女性)
- ウイルス感染・細菌感染
- ストレス・睡眠不足・過労・寒冷刺激
いずれも単独ではなく、複数の要因が重なり合って発症するケースが多いとされています。
よくある質問
- 膠原病は難病ですか?
-
膠原病の中には、厚生労働省が指定する「指定難病」に含まれるものが多数あります。代表的なものに、SLE・強皮症・皮膚筋炎・多発性筋炎・シェーグレン症候群などがあります。
- 膠原病の読み方は?
-
膠原病は「こうげんびょう」と読みます。
- 難病指定されている膠原病の一覧は?
-
膠原病に分類される主な指定難病を挙げますと、悪性関節リウマチ、全身性エリテマトーデス(SLE)、シェーグレン症候群、多発性筋炎・皮膚筋炎、全身性強皮症などがあります。
- 膠原病は治りますか?
-
発症前と変わらない生活を維持できる場合もありますが、そのためには専門医のもとでの継続的なフォローと自己管理が不可欠です。
- 膠原病はうつる病気ですか?
-
膠原病は感染症ではありません。ウイルスや細菌による伝染ではなく、免疫システムの異常が原因で起こる自己免疫性疾患です。
- 膠原病の検査はどのように行いますか?
-
血液検査で自己抗体(ANA、抗DNA抗体、抗SS-A抗体など)を調べるのが一般的です。また、必要に応じて皮膚や筋肉の生検、CT・MRI・超音波検査なども行われます。
まとめ
膠原病は「体のどこにでも炎症が起こる可能性のある病気」でありながら、早期発見とケアによって生活の質を維持できる時代になっています。
「関節が痛い、こわばる」は放置せず、早めの病院受診が大切です。
当院「リブウェル」では、免疫バランスを整え、痛みや冷え、だるさといった全身症状をやわらげるためのオーダーメイド施術を行っています。お気軽にご相談ください。
